スポーツファーマシスト
神永 巖
かみなが いわお
株式会社KENSHO 代表取締役 / かすみ薬局 管理薬剤師
- 薬剤師
- 実務実習指導薬剤師
- 公認スポーツファーマシスト
スポーツファーマシスト
かみなが いわお
株式会社KENSHO 代表取締役 / かすみ薬局 管理薬剤師
お店で購入できる一般的なカゼ薬やサプリメントにもドーピング成分が含まれていることが。
どれがダメで、どれが大丈夫か?専門の知識がないと判断できないものです。
ベストのパフォーマンスを発揮して結果を出しても、ちょっとした不注意ですべてが水の泡...
そんなことにならないように、スポーツファーマシストに相談してみましょう。
ドーピング(英: doping)とは、スポーツなどの競技で運動能力を向上させるために、薬物を使用したり物理的方法を採ること、及びそれらを隠ぺいしたりする行為のことを言い、ドーピングの歴史は古代ギリシャ時代まで遡るほど古い歴史があります。
記録上では1865年のアムステル運河水泳競技大会が記録上ではもっとも古い大会です。
ドーピング違反は様々な種目で発覚しています。
ドーピング検査では、筋肉増強剤などの使用のほか、一般の薬が体の中で代謝変化した成分が引っかかる場合もあります。過去の事例でも、一般医薬品の体内代謝物でドーピング違反となってしまった選手もいます。
選手は、試合・大会などの記録を出す場において、ベストのパフォーマンスを出すために日々尋常ではない努力をしています。しかし、体が悲鳴を上げそうになると体力の減少に比例して身体の免疫力も低下します。
結果として、パフォーマンスも落ちますし、無理して怪我をしたり最悪病気にかかります。
休養することが一番の薬ですが、合宿中や連戦中では短い時間で早く回復するために病院の受診や薬屋さんで医薬品を購入する方は少なくないと思います。普段の体調の維持にサプリメントを飲まれる方もいらっしゃると思います。また、持病の予防のために定期的に通院されている方もいると思います。
手に取るものや病院でもらう薬の中には、いわゆるドーピングと言われる成分が入っているものがあります。
定められたレベル以上の競技会では、競技時、競技外と時間を問わずドーピング検査は行われます。
しかし、体の内面的なことなのでご自身の出る大会基準で考えてはご自身の選手としての価値を下げてしまいます。普段から意識しておくことで、上のレベルへ上がる準備をしておくことがベストだと考えます。
冒頭と重なりますが、普段使っている薬や手に取る薬、またはサプリメントにはドーピング検査で引っかかってしまう成分が入っていることがあります。
わかっていて検査に引っかかるのは問題外ですが、うっかりで検査に引っかかってしまっては、残念の一言しか出ません。加えてやり場のない悲しみに駆られます。そしていろいろな苦痛に悩まされます。
選手の周りには競技に集中するための専門ドクターやトレーナー、栄養士など体のメンテナンスのプロフェッショナルはいます。しかし、気軽に手に取れる医薬品についてアドバイスをくれる専門家は身近にいますか?
私は、薬のプロフェッショナルとして皆さんのサポートの穴を埋めることはできます。
もらった薬、手に取った薬を飲む前に(できれば手に取る前に)一度私にご相談ください。
飲んでよいか、不安を取り除きます。
最近の話題について!!
みなさんっ!こんにちは!!
今回は、最近の話題について噛み砕いてみようと思います。
最近、また偉大な選手のドーピング違反が発覚しました。
今回は、選手が治療のために医師の処方に基づいて服薬している薬でした。
選手が飲んでいる薬は、もともとドーピングの対象となりうる「監視プログラム」に長年カテゴリーされている薬でした。
監視プログラムから禁止物質になった成分の薬が、皮肉にも変更当月に違反物質としてドーピング検査に引っかかってしまいました。
何か、組織ぐるみや選手の管理不足といった闇のにおいもしますが、、、、
論点はそこではないので!ここでは伏せます!!
だって、薬物のカテゴリー変更の連絡は何度も予告されていたのですから。
なぜ、予告された時点で治療薬の変更をしなかったのか?が、一番の論点です。
選手や国がそうさせたの?思いたくないけど、治療目的じゃなく使っていたの?
意識は、そこに行ってしまいます。
実際、当該選手の治療に使える薬は存在します!!(断言!)
進言しなかったサポートチーム、変更を考えなかった医師の怠慢です。
選手が薬の変更を拒んでいたら、、悲しいことにWADAをなめていたとしか言いようがありませんが。。。
以前のコラムで、ドーピング検査は「論より証拠」と発言させていただきました。
たとえ天然ハーブ100%でできていても、違反物質が検出されたらそれまでです。
「薬をなめるな!」と言いたいな。
昨今、ドーピングについて意識が高まっています。
医師が処方した薬でも、その医師がドーピングに詳しくなかったら、
ドーピング検査に引っかかってしまう薬が出てしまう可能性があります。
ですので、ドーピング検査に目を光らせている我々スポーツファーマシストを
是非ともご活用いただきたいと思います。
たった1回、されど1回の違反で記録を無駄にしないためにも。
では、また。
2016.04.01
「たぶん...OK」= NG
新年あけました!本年も、宜しくお願い致します。1カ月、間をあけてしまいました。。。
今年は、気になることや実際にご質問いただいた事例を、載せていきたいと思います。
ここ数日、一気にインフルエンザの猛威が奮っています。みなさん、体調管理はできていますか?
しっかりとした食事管理と適度な睡眠を保って、ご自身の強い体をキープしていきましょう。
さて、先日「ファーミアマッスル」という商品のお問合せをいただきました。
筋肉増強を目的としたサプリメントです。
選手が飲んでよいか?というご質問でしたので、内容を確認した後に「NO」というお返事をさせていただきました。
さて、どこが「NO」判定となってしまったのかを今回のテーマにします。
まず、個人輸入品です(アメリカ、ファーミアラボ社)。100%天然ハーブを使用。
・・・じゃ、なんで日本で正規販売できないか?この疑問が解消されないと・・・。
(ちなみに、中に入っているハーブの成分は天然のハーブエキスですが、中には果実が医薬品の成分に含まれているものもあります。薬事法的に、販売に引っかかるのかな?)
次に、製剤に含まれる全ての成分が明らかになっていない。
そして、「たぶん」問題ない。だからです。
ドーピング検査で引っかかってしまうもの、それは規定された成分です。
情も何もない。論より証拠なんです。
含まれている成分がすべて明示されていないと判断ができません。
仮に、明示されていない成分がたった一つだったとしても、その「たった一つ」がドーピング的にNGならばアウトです。「100」か「0」、それしかありません。
「たぶんOK」は、ないのです。
それが、選手の何年分の積み重ねを崩してしまうかもしれません。
その怖さを知っているから、NGなんです。
スポーツファーマシストとして、プロフェッショナルとして、そしてアスリートのことを真剣に考えるならば「たぶん大丈夫なんじゃん?」と言うことはできないのです。
何度も言って恐縮なのですが、私は、「たぶん大丈夫だろう」はNGなんです。
ですので、この案件は「飲んじゃダメ」と回答させていただきました。
さぁみなさん!
まずは興味をもって確認して、わからなかったら質問してみましょう!!
2016.02.21
「薬の成分に気を付けろっ!!」
こんにちは!
アスリートの味方、スポファの神永です。
さて、前回は市販の風邪薬について書かせていただきました。
箱の裏の成分表、興味持っていただけましたか??
今月も懲りずに書かせていただきます( ̄^ ̄)ゞ
さて、今回のお題は、、、、
風邪薬第2弾!処方箋の薬の話。
皆さんの家の薬箱の中、過去に病院からもらった薬が残っていませんか??
風邪が怪しいと思った時、薬箱の中の薬を飲みたいと思うことありませんか?
そこに落とし穴がありますΣ(゜д゜lll)
薬箱に入っている薬は、どのタイミングでもらいました??
(残薬があるのも時代的に問題ですが、かなり古い薬は問題外で即破棄してもらいます。)
薬箱の中に入っている薬は、どなたに処方された薬でしょうか?
(家族と言えど、ご自身のために処方されていない薬は飲んではいけません!!)
いくつか、薬箱の中に入っていそうな要チェックの薬を挙げます。
ここに当てはまる薬は世界アンチ・ドーピング機構(WADA)の出している国際基準に該当するものとなっていますので、絶対に飲まないでくださいね!
また、これらは一例ですので詳しくはかかりつけの薬剤師(神永ご指名待ってます♪)にご相談ください!
さぁみなさん!まずは興味をもって確認して、わからなかったら質問してみましょう!!
2015.12.18
「薬の成分に気を付けろっ!!」
みなさんこんにちは!
スポーツファーマシストの神永巖です。
先に言います!私、筆不精なので読みにくかったらゴメンナサイ!
徐々にうまくなっていく予定です。読みやすくなったら、心の中で神永を褒めてやってください。。。
さて、市場に出ている医薬品の種類は数万とあります。ドーピング検査で引っかかる医薬品も多数あります。市販の薬を例えると、一つの薬を構成している成分は1つではありません。
商品名ベースで成分を一つ一つチェックしていくと、途方もない時間と労力がかかってしまいます。
(さぼろうとしているわけではないですよ!薬は日進月歩、調べても調べても新しい薬が出てくるんです。気づいたら、東京オリンピックも終わっているかも!)。
そこで、神永流のチェック!それは箱裏の成分表チェックです。
そうです。商品じゃなくて成分で勝負します!(薬剤師ですから~)
みなさん!に気を遣うように、薬も成分に気を遣うようにしてください!
薬を手に取ったら、まずは興味を持って箱の裏の成分表をチェックしてみてください!
お店で薬剤師と相談しながら購入することが第一優先ですが、ご自身でも確認してみてください。
今回は代表的な風邪薬に入っている「ドーピング的に、これが入ってたらアウト!」な成分を挙げます。
(あくまで一部ですよっ!)
大会を控えている選手の方は、成分表をチェックして絶対に飲まないでくださいね!!
以上)^o^(
2015.11.25